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塾生の声

海からの風 (37-10 秋乃) ()

海まで歩いて15歩。
数年前、そんなアパートに住んでいました。
そこに越すまでのわたしは食事もろくに取らず、あまいものが主食の生活でした。円形脱毛症があちこちにでき、人に会うことも恐くなり、人生を悲観しがちでした。転職が決まっていましたが通うには距離があったため、「すこしでもリスクを減らそう」となかば説得される形で近くに引越すことにしました。
そのアパートが玄関から歩いて15歩で海という立地だったのです。
物件を見て即決したその場所に、すがるような気持ちでの引越しでした。

 

潮風と波の音が聞こえる環境はどんより停滞していたわたしの生活に変化をくれました。
日常のことが普通にこなせるようになり、新しい仕事にむかう意欲が出て、とまっていた生活が回り始めたのです。
その流れの中で出会ったのがむそう塾でした。
玄米投稿の日々の中で、いままでどれだけひとりよがりで自分勝手だったかに気づき、ずっとそばで支えてくれている主人に感謝の気持ちを素直に伝えることもできました。
パスポートをいただいた日は虹が二橋とても綺麗に架かっていて、何とか写真に収められないかなと主人と思案していました。ご褒美を2倍もらったようで、すごくうれしかったのを覚えています。

 

海の近くはなんだかとても安心で、人として大切なものを取り戻すことができる場所でした。
そのまま暮らし続けるつもりでいた頃、ふと気づいたことがありました。
時折、過剰な愛情を注がれたように疲れる日があるのです。
そんなとき、中川さんがTwitterで「オンショアのとき、オフショアのとき、どちらのときに自分は元気か観察してごらん」と教えてくださったことを思い出しました。

 

海からの風、海にむかう風。

 

いまのわたしにはどちらが心地いいのだろう。
そういえば海からの風が吹いているときが疲れやすい気がします。
あんなに欲していた環境だったけれど、潮風が堪えるようになってきたということは『そろそろ巣立つ時だよ』というメッセージかな。。。
そう感じ、海から離れることにしました。

 

海から15歩で玄関。
あのアパートに住んで、環境で人は良くも悪くも変わるのだというとても大切な経験ができました。
感謝の気持ちを忘れて心を曇らせていてはいけないということも。
わたしにとって重要な人生の転機のひとつでした。

 

 

藤

(海のそばで咲く藤)

 

【2016. 7. 6 秋乃記】

 

 

<マクロ美風より>
面白いですねぇ。

環境の陰陽があなたの文章にはっきりと表れています。

海から陸に向かう風(オンショア)=陽性、陸から海に向かう風(オフショア)=陰性。

心がふさぎ込みがちだったとき(陰性)には海からの風が心地よかったのですが、元気になって行動出来るようになる(陽性)と、その近さで常時潮風(陽性)を受けるのはきつくなるのは当然ですね。

 

しかし、海辺でずっと生活している人もいます。
じゃあ、そういう人は陰性なのかというと、そんなことはありません。

かなり陽性で声も陽性ですね。

それは慣れだと思います。

でも、あなたはそこを離れられる自由があったということになります。

まずはこの自由さに感謝ですね。

 

私はあなたがこうして文章を綴るお気持ちになられたことが嬉しいです。

しばらくTwitterでつぶやかれていなかったので、ずっと気になっていました。

ここで排毒して、気持ちを整理しながら次のステップに進みましょう。

 

(海のそばで咲くだけあって、藤の花も陽性ですねぇ。)

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